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慢性骨髄性白血病(CML)の情報サイト

CMLのことをまわりの人に伝える際に、「心配をかけてしまうかな」「これまで通りの関係でいられなくなるのかな」と不安になることがあるかもしれません。
ここでは何をどのように伝えればよいのか、「伝える」をお手伝いするチェックリストと同じなやみを抱えたみんなの知恵をご用意しています。

イラスト:医者と患者

今のわたしを伝えるチェックリスト

前回の受診から今日まで、何か変化はありましたか?その変化、主治医の先生にも伝えてみませんか?環境、体調、人間関係など、洗い出してみましょう。
該当する項目をチェックして下段の『「今のわたしを伝えるリスト」を作成する』をクリックしてください。「伝えるリスト」が作成されます。作成されたリストはスマートフォンやタブレット型端末に保存したり、印刷するなどして受診時に持っていくことも可能です。

今のわたしのチェック項目

① 環境の変化があった
② 以下の症状が気になる
③ ①、②の結果、日常生活への支障が
④ 質問がある場合

みんなのお知恵を拝借!こんなときどう伝えている?

これまで色々な患者さんにお話しを伺い冊子や記事を作成しています。これらには、患者さんそれぞれがときになやみながらたどり着いた知恵がつまっています。ここではケース別に参考となる冊子や記事をご紹介します。

先生(医師、薬剤師)に伝えるとき

気になる症状を先生に話すんだけど、なんとなく辛さが伝えられていない気がする。。 どうしたら伝えられるんだろう。

慢性骨髄性白血病と向き合う方へ

副作用症状について、主治医に伝える工夫を記載しています。

p58
「いつ」「何をしたら」、「どんな症状があらわれるか」「悪化するか」、また「生活上で、どのように困っているか」を 伝えましょう。
 

冊子の表紙画像:慢性骨髄性白血病と向き合う方へ

座談会:CML治療を考える

自分の症状をいかに伝えるか。患者さんの受診経験から得られた診察室でのコミュニケーションのコツを記載しています。

副作用などの症状は具体的に話すと伝わりやすい
(中略)例えば「気持ち悪くてトイレから長時間出られなかった」などと詳細までは話さないことも多いので、重症度が十分に伝わらないことがあるかもしれません。

座談会のイラスト

どこまで突っ込んで聞いていいんだろう。。 先生はどう思うだろう。

みんなの体験記 CMLランナーズ

患者さんの日常を取材した「みんなの体験記 CMLランナーズ」。試行錯誤をへて生まれた患者さんそれぞれの伝え方の工夫がつづられています。

N.M.さん(31歳) CML発症後年数:2年 造血幹細胞移植を受けた後、現在は自宅で移植後の後遺症の治療をしながら仕事復帰に向けて準備中(2011年10月取材)

話したいことをメモしておいて、きつくなる前に、ちょっとしたことでも「今、いいですか?」と、同じことを医師、スタッフの方、みんなに同じように繰り返して話す。うるさい患者だっただろうと思いますが、そうすることで、早めに対処していただけました。「同じように話しても、人によって伝わり方が違う」ということは、CMLになってからの学びです(笑)。

Kさん(50歳代) CML発症後年数:9ヵ月 CMLと診断され、分子標的治療薬の飲み忘れに気をつけながら、治療を続けて9ヵ月経過した。長年の趣味であったランニングを自転車に切り替え、日本縦断を計画中。(2018年4月取材)

一度はインフルエンザの予防接種を受けたほうがいいか質問するのを忘れて、(中略)疑問点をノートにメモして受診することにしました。

杉原 明さん(66歳) CML発症後年数:6年 CML治療に専念するため、3年8ヵ月間仕事をやめていたが、物流関係の会社に嘱託で週に1回の勤務を再開したばかり(2011年10月取材)

医師とうまく話せるかは、本人の努力も必要だと思っています。自分の体のことですから、なにもかも人任せにせず、まず自分で調べて、勉強してから医師に質問するように心がけています。

手をつなぐ。伝えきること、わかり合うこと

医師も迷いながら、失敗しながら患者さんに向き合っている、そんな医師の気持ちもつづられています。

p17
私も、いろんなことで失敗を繰り返して、今に至ってきてるので、(中略)少し長い目で見ていただくと、先生もだんだん成長していくんで(笑)。

冊子表紙画像

あなたの希望を医師へ伝えるためのフキダシリーフもご活用ください。

たとえば、1年後の希望。
たとえば、5年先にかなえたい夢。

あなたの希望をフキダシに書いて医師へ渡すフキダシプロジェクトを開催しています。あなたの声が治療方針を再確認するきっかけになります。ぜひご参加ください。

フキダシプロジェクトリーフレット

家族・友だちに伝えるとき

親に、子どもに心配かけたくない!みんなはどう思っているんだろう。。

がんになったとき、親に伝える?伝えない?どう伝える?

ご両親にあなたの病気のことを伝えるか、伝えないか。それは、あなたのおかれている状況によりけりで、正解はありません。ご両親に伝えた方、伝えなかった方それぞれの体験談、また、伝えたあとのケアについても記載されています。

冊子表紙画像

わたしだって知りたい!~親が“がん” になったとき、子どもに何を伝え、どう支えるか~

あなたの「いつもと違う何か」をお子さんは気づいているはず。そんな子どもへの病気の伝え方についてのヒントが年代別に記載されています。

冊子表紙画像

病気のことを友だちに伝えたらひかれてしまう。

ぼくたちのサバイバーシップAround 20

AYA世代でがんになる。そんな彼らのホンネがつづられた冊子です。

Vol.1 p10
伝えたいと思う相手と、今はまだ伝えたくないなと思う相手がいるかもしれません。知ってほしいと思う相手にはきちんと伝えましょう。伝えたくない相手には無理に言わなくてもいいんですよ。

Vol.3 p9
周りの人に迷惑をかけたのではと心配しているかもしれないけれど、この経験から得たものは仕事にも活かせると信じています。(職場の上司より)

冊子表紙画像

ご家族に読んでいただける冊子もご用意しています。

わたしはどうしたらいい?~家族が“がん”になったとき、どのように受け止め、支えていくか~

「第2の患者」ともいわれる患者さんのご家族。患者さんによりそいながらも、ご家族ご自身も大切にしていただけることを願って作られた冊子です。

cml-communicate-10

職場・学校に伝えるとき

一見元気に見えるので、職場や学校に逐一現状を伝えるべきか悩んでしまう。

みんなの体験記CMLランナーズ

患者さんの日常を取材した「みんなの体験記 CMLランナーズ」。一喜一憂しながらCMLとともに働く姿がつづられています。

新田 一郎さん(30歳) CML発症後年数:2年 CMLと診断されて分子標的治療薬で治療を始め、約2年経過。分子遺伝学的に深い奏効(DMR)して約1年になる。治療を続けつつも、海外の大学院へ留学する予定。友人と社会貢献のNPOを立ち上げるなど、精力的な日々を送っている。(2013年6月取材)

そうこうしながらも、仕事は続けています。ただ、今後何が起こるか分からないと考えたので、万が一のときのために部下をつけてもらいました。あと、病気を理由にといっては何ですが、無理をせず上手に力を抜くようにもなりました。「今、ちょっと体調が…」「医者が出張するなと言っていて…」という具合に(笑)。

K.T.さん(38歳) CML発症後年数:約6年 分子標的治療薬で治療を開始したものの、副作用で続けられず治験薬へ変更、その薬も続けられず新たに発売された薬剤へ変更と、2度の分子標的治療薬変更を余儀なくされた。現在は3つめの分子標的治療薬で分子遺伝学的に深い奏効(DMR)を目指している。(2012年8月取材)

なかなか合う治療が見つからず、2度ほど入院もしましたが、幸い仕事は続けることができました。(中略)みんな、「具合が悪い時は言ってね」とか「無理しないでね」と言ってくれました。でも、一番うれしかったのはそれまでと変わらず普通に接してくれたことでした。

河田 純一さん(31歳) CML発症後年数:約10年 大学2年生のとき、CMLと診断され、分子標的治療薬で治療を始めた。一時は大学を自主退学して治療に専念する時期もあったが、病気は快方に向かい、現在では患者会などで活躍するほか、大学院への進学を果たし、充実した日々を送っている。(2015年5月取材)

大学の先生が「来られるときだけゼミに出てくればいいから」と理解を示してくれたおかげで、大学との縁は切れずにいることができました。

CML:人の輪が支えるCMLとの暮らし

日常生活を送るうえで課題となる就労問題。ベテラン患者さんの経験談や、不安が解消できるような世の中になれば、という患者さんたちの願いがつづられています。

CML:人の輪が支えるCMLとの暮らし 慢性骨髄性白血病とともに生きる患者さんの思いと支える人の輪 Sep 22, 2017 「自宅にあった古い家庭の医学書を読むと、記述されている内容は悲惨なことばかり。相当落ち込んだ記憶があります」 田村英人さんは今から14年前、血液細胞のもととなる造血幹細胞に異常が起こり、がん化した血液細胞が無制限に増殖する血液のがん「慢性骨髄性白血病(CML)」と診断された当時のことをそう振り返りました。 白血病という言葉を聞くと、一般の人は死を連想しがちです。かつては、CMLと診断されてから10年後の生存率は3割に満たないものでした。今もCMLが生命に関わる病気であることに変わりありませんが、新たな治療薬の登場などで現在では10年後の生存率が約9割にまで劇的に改善しています。 今やCML患者さんが向き合うべきものは「死」から「病気との付き合い方」に変化しています。