ま
末梢血液(まっしょうけつえき)
骨髄で造られた後に、身体の血管に送り出され流れている血液のこと。(石黒 卓朗先生)
末梢性浮腫(まっしょうせいふしゅ)
浮腫とは血管内から漏れ出た水分が細胞と細胞の間にたまり腫れることで、大きくは末梢性浮腫と全身性浮腫の2種に分けられる。末梢性浮腫とは、手足のような末端部に浮腫が起こること。(目黒 邦昭先生)
マルク
「骨髄穿刺(こつずいせんし)」のこと。
慢性期(まんせいき)
病気は、慢性期から移行期、急性期(急性転化期)という時期をたどって悪化する。
CMLの慢性期は、ほぼ正常な機能をもった白血病細胞が増えるため、自覚症状はほとんどないが、無治療の場合、白血病細胞は増え続けながら、悪性化し、5~6年で移行期、急性期に進行する。(橋野 聡先生)
慢性骨髄性白血病(まんせいこつずいせいはっけつびょう)
血液のがんの一種。CML(シーエムエル;Chronic Myelogenous Leukemia)とも呼ぶ。
血液の細胞が白血病細胞になり(がん化)、血液中の白血球が異常に増えて、その結果、正常な血液を作ることができなくなる病気。
慢性期のうちはゆっくりと進行し、治療を継続した場合の生存率は9割以上。ただし、治療が不十分だと増殖した白血病細胞がさらに悪性化し、移行期、急性期という病気のコントロールが難しい状態になってしまう。(橋野 聡先生)
む
無治療寛解維持(むちりょうかんかいいじ)
CMLの治療効果を示す指標の一つで、分子遺伝学的に深い奏効(Deep Molecular Response: DMR)を維持した後、TKI治療を中止しても分子遺伝学的に再発・再燃してこない状態。TFR: Treatment-Free Remissionとも呼ぶ。
※造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版では「妊娠を望む若い女性や晩期副作用のためにTKI継続が困難などの理由がある場合、あるいはDMRが得られた患者の中で一定の条件を満たした場合は、定期的なモニタリングを条件にTKI中止を考慮することができる。臨床試験外で中止を試みる場合は、血液専門医による日本血液学会のJ-SKIに登録を推奨する。」とされている。
※毎月遺伝子検査により残存病変のモニタリングを行う条件でTKI治療の中止を考慮することがある。(岡田 昌也先生)
め
免疫抑制剤(めんえきよくせいざい)
身体の免疫反応を抑える薬。
例えば、造血幹細胞移植を受ける方は、免疫反応によって造血幹細胞の提供者(ドナー)のリンパ球が患者の内臓などを異物とみなして攻撃することが起こりうるため、これを予防するために免疫抑制剤が使用される。(藤澤 信先生)