血管肉腫とは
血管肉腫は、皮膚に発生する悪性軟部腫瘍のひとつです。わが国の悪性軟部腫瘍の患者数は約3,000人といわれていますが、血管肉腫はその1~2%程度と非常にまれな疾患です。大半が頭や首(頭頚部)に発生し、胴体や手足に発生することもあります[1]。
はじめは、皮膚表面に紅斑(赤みをともなう状態)や、紫斑(内出血のような青あざ)としてあらわれ、進行すると結節(皮膚が盛り上がる)や血豆のような状態になります。かゆみや痛みを伴うことはあまりありません。病変が複数点在することもあり、増大すると出血しやすくなります。
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Rouhani P., et al.: Cancer 113, 616-627 (2008)