悪性軟部腫瘍は、軟部組織※に発生する悪性の腫瘍(がん)です。手や足、胴体(体幹)や頭頸部など様々な部位に発生します。目につきやすい太ももや腕以外にも、おしりや背中などにできることもあります。多くは、痛みのないしこり(腫瘤)や腫れ(腫脹)がみられますが、一部は痛みを伴う場合もあります。
※軟部組織
臓器(肺や肝臓など)、骨、皮膚を除いた組織で筋肉、結合組織(腱)、脂肪、血管、リンパ管、関節、神経などが含まれます。
悪性軟部腫瘍ができやすい場所
悪性軟部腫瘍には、子宮にできる悪性軟部腫瘍(子宮肉腫)や、主に頭頸部をはじめとした皮膚にできる悪性軟部腫瘍があります。
悪性軟部腫瘍はまれな疾患ですが、非常に多くの種類があり、腫瘍組織のかたち(組織型)によって分類されています。組織型により、病気の進行や治療の方法は異なります。
確実な診断や治療方針を決定するためには、腫瘍の一部をとって検査する「生検」が重要です。
よくみられる組織型 注
- 脂肪肉腫
- 未分化多形肉腫
- 平滑筋肉腫
- 滑膜肉腫
- 粘液線維肉腫
- 悪性末梢神経鞘腫瘍
- 横紋筋肉腫
・・・など
注 WHO分類(2013年)
日本整形外科学会が認定する悪性軟部腫瘍の診断・治療を行う医療機関をご案内します。