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PNH:発作性夜間ヘモグロビン尿症との生活の情報サイト

ご監修:
筑波大学医学医療系 臨床医学域 医療科学(血液学)
小原 直 先生

ヘモグロビン値に意識を向けることが大切です

溶血によってヘモグロビン値が低下します

ヘモグロビンは酸素に結合するたんぱく質です。赤血球が酸素を運搬できるのはヘモグロビンを多く含んでいるからです。血液中のヘモグロビン値が低下すると、酸素を体中に行きわたらせることができなくなり、体中の組織が酸素不足となることで息切れ、疲労、頭痛などの貧血症状が引き起こされることがあります。また、貧血が続くと定期的な輸血が必要になることもあります。[1][2][3][4]

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ヘモグロビン値が12g/dLというのは一つの大まかな目安になります[5]

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長期間にわたりヘモグロビン値がずっと12g/dLよりも下回っている場合、PNHが十分にコントロールされていない可能性があります[6]
※PNHのコントロール状況は、ヘモグロビン値などの検査値と貧血症状などを合わせて、総合的に判断します。
気になる場合は医師に相談しましょう。

正常な成人の正常ヘモグロビン値の基準値には幅がありますが、日本の臨床検査のガイドライン2021における基準値は以下のとおりです[7]

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11.6 ~14.8g/dL 女性

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13.7 ~16.8g/dL 男性

検査施設によって、異なる基準値が用いられることがあります。
また、ヘモグロビン値は異なる単位で報告されることがあります。
例:12g/dL=120g/L

ヘモグロビン値以外にもPNHの溶血を評価する際に
参考になる主な血液検査

ヘモグロビン値以外にも下記の血液検査値が変動している場合も溶血が疑われます。
改めて症状が現れていないか、確認することが重要です。

表画像:ヘモグロビン値以外にもPNHの溶血を評価する際に参考になる主な血液検査

PNH(Paroxysmal Nocturnal Hemoglobinuria):発作性夜間ヘモグロビン尿症

  1. Dingli D et al. Ann Hematol. 2022;101(2):251-263.

  2. Ahmed M et al. Subcell Biochem. 2020;94:345-382.

  3. Weckmann G et al. J Clin Med. 2023;12:921.

  4. Schrezenmeier H et al. Ann Hematol. 2020;99(7):1505-1514.

  5. Cappellini MD et al. Semin Hematol. 2015;52(4):261-269.

  6. Peffault R et al. Blood. 2008;112:3099-3106.

  7. 日本臨床検査医学会ガイドライン作成委員会編. 臨床検査のガイドライン JSLM2021