血小板の過剰な増加には、遺伝子の異常が関与していることがわかっています。
本態性血小板血症において異常がみられる代表的な遺伝子にはJAK2遺伝子やCALR遺伝子などがあり、患者さんの大部分でいずれかの遺伝子に異常が生じていることが確認されています。これらの遺伝子は、血液細胞の増殖に重要な役割を担っている酵素の遺伝子です。
通常、血液細胞の増殖では、まず増殖の命令を伝える物質が受容体に結合し、その結果、増殖の命令が核に伝わり、赤血球や白血球、血小板などの血液細胞が増殖します。
一方、本態性血小板血症では、JAK2遺伝子やCALR遺伝子などの遺伝子の異常により、増殖の命令を伝える物質がない場合でも、血小板の増殖の命令が出し続けられます。その結果、血小板が過剰に増殖します。